交際中にもらった高額なプレゼントの返還を求められたらどうする?
恋人や交際相手からもらった高額なプレゼントや金銭を、交際を解消した後になってから、「返してほしい」と要求されるケースは少なくありません。
しかし、1度受け取ったプレゼントやお金に返還義務は生じるのでしょうか。
この記事では、交際中に受け取った高額なプレゼントや金銭について、どのような場合に返還義務が生じるのかを解説します。
交際中にもらった高額なプレゼントは返す必要がある?
交際中にもらった高額なプレゼントについて、原則として、別れた後に返還する必要はありません。
贈与は、財産を「あげる」という意思表示と、相手が「もらう」という意思表示が合致することで成立する契約です。
成立した贈与契約は、原則として一方的な意思で撤回できません。
交際期間中に誕生日や記念日などの目的で渡されたプレゼントは、純粋な贈与とみなされます。
したがって、たとえ高額なアクセサリーやブランド品、自動車であっても、別れたからといって返還義務は生じません。
これは、法的な観点から見ると、贈与が既に完了しているためです。
もらったプレゼントを返さなければならない場合
交際中に受け取ったプレゼントでも、例外的に返さなければならない場合があります。
その例外は、贈与の目的や、贈与に至った経緯に理由があるケースです。
婚姻を条件に贈与されたもの
贈与が「将来結婚すること」を条件として行われていた場合、その贈与は解除条件付の贈与とみなされます。
解除条件とは、成就により、すでに発生している一定の法律効果を消滅させる条件のことです。
たとえば、結納金や婚約指輪など、結婚を条件として明確に渡されたものは、婚約が破棄された場合に返還義務が生じます。
結婚という条件が成就しなかった場合、贈与契約は効力を失うからです。
ただし、単に結婚を前提とした交際だったというだけでは、解除条件付の贈与とは認められません。
相手を騙して贈与を受けたもの
プレゼントを受け取る際に、相手を騙す行為があった場合、その贈与は詐欺による贈与として取り消しの対象となります。
たとえば、既婚者であることを隠して交際し、相手からの贈与を受け続けた場合などが該当します。
また、結婚する気がないにもかかわらず、結婚する意思があるかのように装い、相手方が錯誤してしまった場合も、相手方からの贈与を返還する必要があります。
詐欺による贈与は、民法上の詐欺を理由に贈与契約を取り消し、受け取った物を返還する義務が生じます。
贈与の意思表示に、騙されたという瑕疵があった場合に適用されます。
交際中に受け取ったお金は返す必要がある?
交際中に受け取ったお金についても、その性質によって返還の必要性が異なります。
生活費の援助として渡されたり、明確な使途がなくプレゼントとして渡されたりしたお金は、原則として贈与と見なされ、返還の義務はありません。
しかし、明確に「貸す」という意思のもとで渡されたお金については、金銭消費貸借契約が成立しているため、返済義務が生じます。
口頭でのやり取りであっても、返済の約束があったり、借用書を作成していたりした場合は、返済しなければなりません。
相手が貸したものだと主張した場合はどうする?
相手が「これは貸したお金や物だ」と主張し、返済を求めてきた場合、返済義務の有無が争点となります。
金銭消費貸借契約の成立を証明する責任は、原則として「貸した側」にあります。
そのため、相手は、借用書や、振込記録、返済に関するメールやチャットのやり取りなど、お金を貸したことを客観的に証明する証拠を提示しなければなりません。
そのような証拠がない場合、単なる口頭での主張だけでは、返済義務が発生しない可能性が高いです。
したがって、相手方が貸した物の返還を要求してきたからと言って、もらった物やお金を必ず返さなければならない、ということはありません。
交際相手との金銭トラブルは誰に相談するべき?
交際相手との金銭トラブルは、感情的な対立が絡みやすく、当事者間での解決が困難になりがちです。
このような場合、弁護士に相談することが最も有効です。
弁護士は、贈与なのか貸付なのか、トラブルの法的な性質を正確に判断し、適切な証拠収集の方法や、相手方との交渉を代行してくれます。
特に、相手が訴訟を提起してきた場合や、法的な強制力をもって返還を求めてきた場合は、弁護士のサポートが不可欠です。
まとめ
交際中にもらったプレゼントやお金は、原則として贈与と見なされ、返還の必要はありません。
ただし、結婚を条件とした贈与や、詐欺による贈与、明確な貸付である場合は、返還義務が生じます。
金銭トラブルに発展した場合は、弁護士に相談し、法的な根拠に基づいて冷静に解決を進めることが重要です。
交際相手との金銭トラブル等でお困りの際は、ぜひ弁護士にご相談ください。
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