SNSでの投資詐欺・ロマンス詐欺の手口と対処法
SNSの普及により、見知らぬ人と簡単につながれるようになった一方で、「投資詐欺」や「ロマンス詐欺」といった新たな犯罪の被害も急増しています。
これらの詐欺は、SNSやマッチングアプリを通じて巧みに信頼関係を築き、最終的に金銭をだまし取る悪質な手口です。
この記事では、SNSを利用した投資詐欺・ロマンス詐欺の特徴や手口、そして防止策や対処法について解説いたします。
SNSでの投資詐欺・ロマンス詐欺とは?
SNSを通じて行われる投資詐欺やロマンス詐欺は、近年深刻な社会問題となっています。
投資詐欺では「絶対に儲かる」・「元本保証」などの甘い言葉で近づき、虚偽の投資話を持ちかけて金銭をだまし取ります。
ロマンス詐欺は恋愛感情を利用し、信頼関係を築いた後に「困っている」・「助けてほしい」などの理由でお金を要求します。
いずれもSNSの匿名性を利用して巧妙に接近し、被害者の心を操作して金銭を引き出します。
実際に会ったこともない相手を信じてしまうことで、取り返しのつかない被害につながるケースも増えています。
SNSでの投資詐欺・ロマンス詐欺が増加中
SNSを通じた詐欺被害の件数は急増しています。
警察庁の統計でも、SNSやマッチングアプリを介した投資詐欺やロマンス詐欺が年々増加していることが確認されています。
令和6年のSNS型投資詐欺の認知件数は5939件、被害額は794億円、SNS型ロマンス詐欺の認知件数は3326件、被害額は346億円にのぼります。
特にコロナ禍以降、孤独や経済的不安を背景にSNSで人間関係を求める人が増えたことも要因のひとつです。
SNSでは見ず知らずの人とも簡単につながることができるため、詐欺師にとって格好の場となっています。
高収入をちらつかせた投資話や、甘い言葉を巧みに使う恋愛感情の操作により、被害者は自ら詐欺に巻き込まれていくのです。
SNSでの投資詐欺・ロマンス詐欺の被害者の特徴とは?
被害者は性別や年齢に関係なく存在します。
投資詐欺では、40代~70代の被害が多い傾向にあります。
これらの年代は、老後資金の不安を感じやすいため、ターゲットになりやすいです。
ロマンス詐欺も同様に40代~70代の被害が多く、独身の将来に不安を持っている人が多い傾向にあります。
上記の詐欺に共通するのは、「まさか自分がだまされるとは思っていなかった」という心理で、信じてしまうことで被害が深刻化することが多い点です。
SNSでの投資詐欺・ロマンス詐欺の手口
投資詐欺では、「誰でも稼げる」・「プロが運用」などと書かれたバナー広告の投稿を見せて、興味を引きつけたり、ダイレクトメッセージによる直接的な勧誘が行われます。
この際には、InstagramやFacebookを通じて勧誘されることが多いです。
その後、LINEなどの連絡手段に誘導し、「少額から始められる」・「AIが自動で取引」などの仕組みを説明しながら、実在するように見える偽サイトやアプリに誘導し、入金を促してきます。
入金後、最初は利益が出ているように見せかけ、詐欺師はさらに多額の入金を促します。
被害者が出金を要求すると、詐欺師は「出金には税金や手数料がかかる」などと言うことで、出金を拒む、または手数料等を要求してきます。
ロマンス詐欺では、プロフィール写真を魅力的な外国人や芸能人風の人物に装い、丁寧な言葉遣いで信頼関係を構築します。
接触にはInstagram、FacebookなどのSNSに加えて、マッチングアプリがよく利用されます。
「あなたに惹かれている」・「早く会いたい」と恋愛感情を示しつつ、「ビジネスに失敗した」・「家族が病気」などの理由でお金を送ってほしいと頼みます。
少額から始まり、だんだんと金額が膨らみます。
会おうとすると、詐欺師は「渡航できない」・「ビザが下りない」などと理由をつけ、最終的には音信不通になります。
実際に会ったことのない人からお金の話をされたら注意!
SNS上でしかやりとりをしていない相手から、投資の誘いや金銭支援のお願いがあった場合は、必ず警戒する必要があります。
通常の人間関係では、お金の話は信頼関係が十分に築かれてから行われるものであり、顔も知らない人から唐突にそういった話が出ること自体が不自然です。
「今だけのチャンス」・「助けてくれたら一生恩に着る」など、感情に訴える言葉も典型的な詐欺の兆候です。
相手が信頼できるように思えても、金銭の話が出た時点で一線を引き、冷静に対応することが重要です。
少しでも不審に思ったら、すぐ警察などに相談しましょう。
気を付けるべきポイント
SNS型の投資詐欺やロマンス詐欺には特徴があり、それらに気を付けることで詐欺かどうかを見抜ける可能性が上がります。
特に、「すぐに稼げる」など断定的な表現や、「秘密にしてほしい」と言われるやりとりは注意が必要です。
次に、投資詐欺とロマンス詐欺のそれぞれで気を付けるべきポイントについて解説していきたいと思います。
投資詐欺にひっかからないための注意点
投資詐欺に巻き込まれないためには、まずSNSで出会った人の勧誘を鵜呑みにしないことが重要です。
「元本保証」「確実に利益が出る」などの言葉は金融商品取引法上も問題がある表現で、詐欺の可能性が高いといえます。
次のような言動には注意が必要です。
- 高収入や成功を強調している
- LINEなど外部アプリに誘導してくる
- 聞いたことのない業者から勧誘されている
- 未公開株や私募債など一般的でない投資を勧誘される
投資先として紹介されるサイトやアプリが実在する企業に見えても、それが本当に正規のサービスであるかは必ず調べなければなりません。
金融庁の登録を確認したり、公式サイトと見比べたりすることが有効です。
よくある手口として、「金融庁から認可・委託・指示を受けている」と言って信頼を得ようとすることがあります。
他にも、ある会社の株式の購入を持ちかけられた後、別の業者から「その会社の株式は必ず値上がりする」とタイミングよく連絡が入るなどの手口もあります。
自分ひとりで判断せず、家族や専門機関に相談することも大切です。
詐欺師は「他の人には言わないで」と秘密を強調する傾向があるため、そうした言動にも注意を払いましょう。
ロマンス詐欺にひっかからないための注意点
ロマンス詐欺を回避するためには、恋愛感情に流されず、相手の言動に冷静な目を向けることが必要です。
次のような特徴がある場合には注意が必要です。
- 早期に(結婚などの)親密な関係を求めてくる
- LINEなど外部アプリに誘導してくる
- 金銭や送金の話題が出てくる
- プロフィール写真が不自然に整っている
- 直接会うことを避けてくる
短期間で「好き」「愛してる」などの言葉を多用する場合、特に注意が必要です。
また、会おうとしても「仕事が忙しい」・「(相手が海外の場合)ビザが下りない」などの理由で先延ばしにされる場合も警戒が必要です。
実際に会ったことのない相手から金銭を求められる行為は、たとえどんな事情があるとされても基本的には不自然です。
被害を防ぐには、個人情報を簡単に渡さない、金銭の要求には応じない、そして誰かに相談することが大切です。
投資詐欺・ロマンス詐欺に遭ったときの対処法
万が一、投資詐欺やロマンス詐欺に遭ってしまった場合は、速やかに行動することが重要です。
まず、相手との連絡を絶ち、SNSやマッチングアプリなどの運営局に通報します。
その後、チャットのログや通話履歴をスクリーンショットで保存し、やり取りの記録を集めます。
次に、最寄りの警察署へ被害届を提出することが大切です。
金銭を送ってしまった場合は、送金先の金融機関に口座番号などを連絡して振込の停止や調査を依頼します。
また、消費生活センターや国民生活センターでも相談を受け付けています。
被害に気づいたらひとりで悩まず、信頼できる第三者機関に早めに相談することで、被害を最小限にとどめることができます。
SNSでの投資詐欺・ロマンス詐欺の実例
【SNS型投資詐欺の実例】
50代女性が、SNS上で投資関係の広告にアクセスしたところ、著名人を名乗るSNSアカウントに誘導された。
投資グループへ入ることを勧誘され、「投資グループの先生の言う通りにすれば必ずもうかる」などと言われた。
投資グループが利用しているサイト上の画面で利益が出ていたこともあり、女性は投資グループを信用し、投資グループのアシスタントを名乗る者にお金を振り込むよう指示され入金した。
電子マネーカード数百万円分を購入し、コード番号を相手に送るなどして合計1億円以上だまされた。
【ロマンス詐欺の実例】
50代の男性は、マッチングアプリで知り合った日本人女性と数か月間やりとりを重ね、相手に恋愛感情を抱き始めていたところ、「2人の将来のためにお金を貯めよう」などと言われた。
女性に投資専用のアプリを勧められた男性は、女性が指定する口座に300万円を振り込んでしまい、その後女性とは連絡がつかなくなった。
まとめ
SNSを活用した投資詐欺・ロマンス詐欺は、巧妙な手口で人の心理につけ込み、金銭をだまし取る悪質な犯罪です。
被害を防ぐには、SNSで知り合った相手の言葉をうのみにせず、冷静に判断する姿勢が求められます。
金銭の話が出た時点で警戒を強め、少しでも疑わしいと感じたら、早めに信頼できる第三者や専門機関に相談しましょう。
また、詐欺被害者を狙い、多額の着手金を得る悪質な弁護士が逮捕された例もあります。
投資詐欺やロマンス詐欺の被害に遭われた際には、信頼できる弁護士を選び相談することをご検討ください。
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